あなたのむし歯は予防できる!?予防プログラムのご紹介

みなさんおはようございます!

歯科衛生士の須藤です。

みなさんは普段虫歯予防として何をしていますか?

28CliniC/野上歯科医院では虫歯予防としてクリーニングだけでなく、唾液検査、生活習慣、歯の汚れの状態などから一人一人に合わせた予防法を考える予防プログラムをすすめています。

まず現在の自分自身のお口の中がどのような状況にあるか知ることが必要です。
虫歯というと子供に多いイメージがある方もいらっしゃると思いますが、大人になると根元の虫歯になるリスクも増加します。

その理由として歯茎は年齢と共に下がってくるため根が露出し虫歯になる危険性が高くなるのです。
しっかり虫歯になる原因を突き止めて改善していきリスクを減らすことが大切です。
そのため予防プログラムをぜひ多くの方に受けていただきたいと思います。


それでは予防プログラムについて詳しく説明していきます。
まずは予防プログラムの検査内容とその概要です!

主に4つ項目があります。


1つ目の項目は【唾液の検査】です。

唾液からわかることは量・性質・虫歯菌の3つになります。
最初に専用のガムを1分間噛んでもらい舌の上と歯と歯の間から菌を採取します。
その後またガムを5分間噛んでもらい唾液を出し続けていただきます。そこから唾液の量、性質と菌を調べます。

①量
多いほどよい作用が働きます!
・口の中の食べ物を早く洗い流してくれる
・歯の質を強くする
・抗菌作用が働く
このような効果が得ることができるのです。

逆に唾液の量が少ない場合は様々な原因が考えられます。
<原因>
・他の病気による症状
シェーグレン症候群、糖尿病、腎臓病など病気によって起こる心身への変化の一つにドライマウスが挙げられます。

・薬の副作用の症状
花粉症、抗うつ剤、血圧降下剤、アレルギーの薬などは唾液の分泌を抑える働きをするものがあります。

・加齢
全身疾患や薬の服用によるもの、また歯の本数が減るなどよく噛めなかったりすることで唾液の量が減ってしまうことがあります。

・飲酒
全身を脱水症状に導くため口が乾きやすくなります。

・喫煙
交感神経に働きかけ唾液の分泌を減らします。
タバコに含まれるタール等は舌を乾燥させてしまいます。

・口呼吸
口を開けているため乾燥しやすい状況になります。

・顎の筋力低下
咀嚼をすることで唾液腺が刺激され唾液が分泌されやすくなるので咀嚼が少ないと分泌量が減ってしまう可能性があります。

・ストレス
過度なストレスによって交感神経が刺激されると唾液の分泌量が低下することがあります。

・無理なダイエット
食べないというダイエットをしてしまうと咀嚼回数が減り、唾液の分泌が減ることにつながります。
このように多くの原因から唾液の量が減ってしまうことが考えられます。

②唾液の性質
通常お口の中は中性の状態に保たれています。
ですが、食事を取ることにより酸性の状態に傾きます。この酸性の状態が長く続いてしまうと虫歯になるリスクが高くなってしまいます。
この食後の歯が溶けやすい環境からどれくらい早く通常の状態に戻るかがわかります。

③唾液中の虫歯菌
代表的な2つの菌が存在します。
1つ目はSM(ストレプトコッカスミュータンス)菌で虫歯のきっかけを作る菌です。
2つ目はLB(ラクトバチラス)菌で虫歯を進行させてしまう菌になります。歯に穴が空いたところや被せ物の下に多く存在します。
この2つの菌を唾液から採取し目に見える形で菌の量がわかります


2つ目の項目は【お口の中の写真】です。

全部で計12枚細かく写真を撮ります。

写真を撮ることで、どこの歯の位置に歯垢や歯石が残っているかが一目でわかります。
また虫歯による修復物の状態、歯並びもわかり様々な観点から虫歯のリスクを見ていくことができます。


3つ目の項目は【歯垢(プラーク)の付着状態】です。

歯垢とは細菌の塊です。
歯垢が今現在どのくらい付着しているか詳しく見るために染め出し液で赤く歯を染め出し記録し、パーセントでも表します。
お口の中の写真、染め出しを行うことによって自分自身の歯磨きの状態を見直すことができ、正しい磨き方を習得してもらいます。


4つ目の項目は【生活習慣】です。

生活習慣からみるのは食事の記録と全身疾患、服用中のお薬、歯磨きの状態(フッ素)、クリーニングについてです。
食事の記録に関してはご自身の3日間続けて(土日含む)細かく書いてもらいます。

食生活から虫歯になるリスクをみていきます。
糖を多く含む食べ物は歯、粘膜に残りやすく、また虫歯菌は糖を栄養源として活動していきます。これにより歯垢ができ、酸を作り出します。
この酸が歯の表面のエナメル質を溶かし虫歯を発生させてしまうのです。

また唾液の質も下げてしまいます。
食事改善が必要なところを説明し、虫歯予防に繋げていきます。

歯磨きの状態については主に歯磨き剤、洗口剤の使用、歯科医院でのフッ素塗布の有無についてお聞きしています。
フッ素は高濃度フッ素配合をお勧めしています。現在だと1450ppmのものが一番高濃度になります。

フッ素の効果は
・初期虫歯の再石灰化の促進
・歯の質を強化
・細菌の活動を抑制
などの効果が得られます。

そして、このフッ素以外でも虫歯予防をしてくれる物があります。
それは、キシリトールガムです。
キシリトールは虫歯菌を減らし歯垢が歯に付きにくくしてくれる働きがあります。
また歯の再石灰化を促進させる作用もあるためフッ素同様虫歯予防としてとても効果的に使えるものになります。


上記でたくさんお話させていただきましたが、虫歯になる原因はたくさんあるため、様々な面から予防をアプローチしていくことがとても大切です。

そしてこの検査を元にできるのが、
カリオグラムです。
カリオグラムというのはその人それぞれの虫歯の原因、虫歯を避ける可能性を目に見える形で表したグラフです。
「虫歯を避ける可能性」の緑の部分が25%以下になると1年以内に虫歯になる可能性が高くなります。
この割合が75%以上になると虫歯になるリスクがぐんと下がります。
このため一番虫歯の原因となっている部分に対してしっかり理解していただき、75%以上を目指して一緒に考え改善していきます。

また、歯周病の治療をすると歯茎が引き締まるので歯の根元が見えてくることがあります。
歯の根の表面はエナメル質で覆われていないため、むし歯になりやすいと言われています。
根の表面のむし歯は進行も早く、骨の下の歯の部分まで進行してしまうと歯を残すことが難しくなってきます。
今までむし歯になったことがない人も歯周病がある方は要注意です。


以上のことから、歯を失わないためには、ご自身の今のむし歯のリスクを知ることが大切です。
それに対して自分ができることは何か、歯科衛生士と一緒に考えていくのが予防プログラムの目的です。

セルフケアとプロフェッショナルケアのどちらも欠けてしまってもむし歯は予防できません。
ご自身のみでできることの限界もありますので、これからは歯科衛生士と一緒にご自身のお口の健康を考えてみませんか。

28CliniCでは、この予防プログラムを通して一人でも多くの方のお口の中が健康な状態を保っていけるようにしていきたいと思っています。

まずはあなたにぴったりな予防プログラムをご提案させていただきます。
28CliniC/野上歯科医院 TEL:048-521-1333 Mail:info@28clinic.jp

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